導入事例

外資系卸売業E社様

結果フィードバック時にワークを取り入れ
役員チームとしての一体感が生まれた

外資系卸売業E社

  • 管理職育成
  • ハラスメント

360度フィードバック実施の背景

なぜ360度フィードバックやアンケートを導入したのでしょうか?

検討を開始した当時、組織はボロボロの状態でした。管理職がマネジメントの役割を果たしておらず、部門間の働きかけや調整なども行えていない。組織としてもコミュニケーションが活発とはいえない状況にありました。当社は外資系で、グローバルで実施するエンゲージメント調査を行っていますが、こちらの結果についてもよくヘッドオフィスからも改善が求められておりました。特に「コミュニケーション」「部下とのタイムリーな情報共有」「チームワーク」「上司への信頼」などの項目のポイントが低くなっていました。そこで現状を変えようと、役員含めた管理職の立て直しのために360度フィードバックの導入を決めたのです。

施策実施、サービス導入のねらい

施策の実施にはどのような期待があったのでしょうか?

まずは管理職にマネジメント上の強みと課題の気付きを与え、それを軸に組織の活性化や社内コミュニケーションの活性化につなげていこうという狙いがありました。今はコロナ禍による巣ごもり需要が旺盛のため景気がよいこともあり、好調なうちに社内変革を行って将来に備えていきたいと考えています。組織構造や企業戦略の組織のハードの側面ももちろん大切で取り組んでいますが、組織のソフトの側面、意識面や関係性も無視できません。今年で360度フィードバックの実施は2回目になりますが、定点観測することでどんな変化があるのかを見ていきたいと思います。今はまだ回答中の段階ですが、どのような変化が見えるのかとても楽しみです。

施策実施上の重視したポイント、工夫点

施策はどのような形で実施されたのですか?

360度フィードバックは2021年に1回目を行い、2022年に2回目を実施しました。対象者は社長含め、管理職すべてで、回答者としては上司、部下、同僚の合計200名ほどにお願いしました。

運用する上で気を付けたこと、意識されたことはありましたか?

360度フィードバックをやりっぱしには決してしないという事です。回答者にも時間をかけてフィードバックをしてもらっているので、彼らの為にも有効活用しなくてはならないと強く感じていました。私自身がワークショップのファシリテータ-を過去行っていたこともあり、面白おかしく、盛り上がる形で、対象者にはフィードバックをしたいと考えました。

結果のフィードバックは、年度初めの役員のキックオフの際に一つのイベントとして行いました。ある対象者一名の360度フィードバックの結果レポートを投影し、対象者本人は画面をオフにした状態で、その他の参加者が対象者の結果レポートを見ながら、その人の強みや改善点について噂話を行うという「アンパッサン」というワークを実施しました。非常に盛り上がりました。「○○さんのここってとても強みで見習いたい!」や「この点は、部下からすると厳しく映るかも・・・」というイメージです。対象者本人へのリスペクトは大前提でしっかりとグランドルールを作り、守って貰えたお陰で、とても盛り上がりました。お互いに日頃言えないことを言い合う場をつくることで、役員間のコミュニケーションも活性化したと思います。日頃、マネジメントスタイルやリーダーシップに関して話す機会も多くないので、非常に有用なフィードバックを持ち帰って貰えたのではと思います。

効果と今後の展開

360度フィードバックでどのような効果がありましたか?

1回目の報告では、コミュニケーションや部下との関わりの項目が、相対的にポイントが低い結果となっていました。困難に直面しても与えられたミッションを計画通りに遂行する力は対象者の強みとしてあげられるものの、部下掌握や関係構築力は今後の課題との指摘がありました。この1回目の報告と個々のフィードバックによって、全員で課題の現状認識ができたように思います。やはりコミュニケーション量が足らないことがすべての要因であり、それが会社の文化となってしまっていることがわかりました。現状はリモートワークが中心であり、やり取りも仕事中心になっているので、現場や部下の気持ちのギャップが生じないように上司が配慮していく必要があると感じています。

360度フィードバックをどのように活用しましたか?

先程と重ねてになるのですが、ただ結果レポートを返却するだけでなく振返りのワークをおこなったことで役員同士が互いのことをよくわかるようになり、それによってコミュニケーションの壁が崩れて、一体感が生まれて皆が結束し、それが行動変容にもつながったように思います。特に社長が私たちの話をよく聞くようになったのは、役員チームの中でもインパクトが大きいように思います。

CBASE 360( ※旧スマレビ for 360°)について

CBASEのサービスについて一言いただけますでしょうか?

CBASE 360( ※旧スマレビ for 360°)は、使いやすくて、結果レポートも直感的に見やすい点が大変よかったと思います。弊社内で独自に実施したフィードバックのワークを行うときも、参加者がレポートを見ることで個々の強みや弱みが直感的にわかり、議論もしやすかったと思います。私たちも2回目、3回目と回を重ねて運営ノウハウを蓄積して、よりよいフィードバックにつなげたいと思います。

今後の利用法や展開などで考えられていることはありますか?

事業が好調なうちに360度フィードバックを根付かせて、柔軟に変わっていける組織にしたいと考えています。360度フィードバックを契機に今後考えている展開は四つあります。

一つ目はフィードバックサイクルの構築です。今回の360度フィードバックの結果がエンゲージメントサーベイの課題を裏付けるデータとなりました。今後は行動変容に向けた効果的な仕組み構築が求められます。継続的に経年比較を行い、読み解き会と行動改善シートを回すことが重要になると思います。

二つ目は伴走者のもとでの行動変容に向けた仕組みづくりを行うことです。行動変容は困難を伴いますから、特にキーパーソンで行動変容が求められる場合などは、エグゼクティブコーチを伴走させるなどの工夫をしていきたいと思います。

三つめは対話の場の継続です。信頼感の醸成やオープンな組織風土の実現には対話が有効な場となります。外資系企業では海外や部門間での連携を行って、成果を上げることが求められるため、チームとしての土台となる信頼感を高めていく工夫を続けたいと思います。

四つ目は次世代の人材育成です。今回の結果からコミュニケーション不足で人材育成に課題があり、OJTが機能していないことがわかりました。次の時代を担ってくれる人材が十分に育っていない可能性があるので、360度フィードバックを次の層に実施することで早期の人材把握と育成を行っていきたいと考えています。

360度フィードバックの導入を検討されている方に一言

これから360度フィードバックの導入を検討されている企業様に、アドバイスをいただけますか?

せっかく360度フィードバックを行うのですから、ここで得られるレポートを最大限に生かして、密度の濃い対話を行うべきではないかと思います。普段は言えないようなことも、こうした材料があれば指摘し合うことができます。360度フィードバックは能力評価ではなく、あくまでも本人の行動に対する指摘ですので、この点は誤解のないように広報しながらも、「皆で組織をよくしていこう」というムードづくりを少しずつでも行っていくことが大事になるのではないでしょうか。

外資系卸売業E社
管理職層のコミュニケーションに課題をお持ちの中360度フィードバックを導入。結果レポートを使ったワーク等組織文化の変革へ向けた取り組みについてお話頂きました。

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