お知らせ
リーダーシップに関する調査結果のお知らせ
「フィードバックと対話で、すべての人と組織、社会をアップデートする」をミッションに掲げるHRサーベイクラウドサービスの株式会社シーベース(本社所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:深井幹雄)は、企業で働く人を対象に「リーダーシップ」に関するアンケート調査を実施しましたので、その結果をお知らせいたします。
■部下→上司への印象 「上司は多忙で業務を抱え込みがちだが、あまり任せてくれない」
上司の業務が多忙だと感じる割合は75%
上司の業務が多忙と感じることがあるかどうかを問う設問では、「頻繁にある」が29%、「ときどきある」が46%となり、合計で75%が多忙だと感じていることがわかりました。「まったくない」は11%にとどまり、「ほとんどない」14%と合わせると25%となりました。多くの管理職は部下から多忙だと思われています。

上司が一人で業務を抱え込んでいると感じる割合は62%に
さらに、「上司が一人で業務を抱え込んでいると感じるか」を問うと、19%が「頻繁に感じる」、43%が「時々感じる」と回答し、全体で62%が上司が業務分担をしきれていない、オーバーしている実態を感じていることが明らかになりました。

忙しい上司から頻繁に業務を任されている部下は2割弱
このように忙しい上司から業務を任されているかを問うと、「頻繁に任される」16%、「時々任される」51%となりました。多数の部下が上司の業務過多を感じている一方で、3割以上がほぼ上司からの業務依頼を受けていないという実態も明らかになりました。

■一方、上司→部下は「業務は溢れているが、仕事を任せるのは不安」
半数以上が「自分で業務を抱え込んでしまっている」と回答
「日常業務の中で、自分で業務を抱え込んでしまっていると感じる場面はありますか?」という設問に対しては、「よくある」13%「ときどきある」38%となり、半数以上が日常業務を抱え込みがちな自己認識があることがわかりました。

部下に裁量を持って多くの業務を任せている上司は7%
「あなたは日常業務の中で、どの程度部下に裁量を持たせて仕事を任せていますか?」と上司の立場で回答いただく設問結果を見てみると、「ほとんど任せている」が7%、「ある程度任せている」が57%となり、業務の自組織内での分担や采配が日常的に行えている割合は6割強であることがわかりました。反面、「あまり任せていない」は26%、「全く任せていない」は10%となり、4割弱は部下への仕事の振り分けがうまく機能していない状況であることがわかります。

6割以上が部下に仕事を任せることに対して不安や抵抗を感じている
「部下に仕事を任せることに対して、不安や抵抗を感じることがありますか?」と聞くと、「強く感じる」が14%、「少し感じる」が48%となり、合計63%が不安や抵抗感を持っていることが明らかになりました。「全く感じない」は3%にとどまっていることからも、部下へどのように仕事を任せれば良いのかへの迷い、任せてサポートするというマネジメントスキルの不足感が感じられる結果となりました。

■裁量ある仕事を任せ、そのうえでマネジメント、業務サポートを行うことが上司と部下の関係性においては不可欠
上司から仕事を任されると、部下の約5割がポジティブに受け止める一方、「プレッシャー」「困惑」も

「上司から仕事を任されることを、どのように感じますか?」と問うたところ、「信頼されていると感じる」が37%、「やる気が出る」が17%、「困惑する」が8%、「プレッシャーを感じる」が36%という結果となりました。信頼を感じたりやる気が出るなどのポジティブ回答は約半数となり、年代別に見てみると特に20代で多いことがわかります。
一方、「プレッシャーを感じる」が最多となっていることから、上司からの業務や仕事の依頼は、良くも悪くもプレッシャーを与えている状態と言えます。このプレッシャーを成長機会に繋げていくためのマネジメントとしてのサポートやコミュニケーションが重要であると言えます。
裁量のある仕事にモチベーションを感じる割合は約6割 40代が最も高い結果
「裁量権のある仕事をすると、モチベーションや成長実感につながりますか?」の設問に対しては、「強く感じる」が15%、「少し感じる」が42%となり、約6割がモチベーションや成長機会に繋がる実感を得られていることがわかります。年代別に見ると、40代がもっともポジティブ回答率が高い結果となりました。社会人経験年数も見ながら業務や仕事の任せ方を采配していくことの効果もありそうです。経験は浅くとも、いかに2,30代のうちから部下に裁量を渡していくか、経験をさせていくかがマネジメントに問われているとも言えます。

※調査結果を引用いただく際には出所として「株式会社シーベース」と明記をお願いいたします
■分析コメント
本調査から、リーダーシップをめぐる構造的なギャップが浮き彫りになりました。部下の75%が「上司は多忙」と感じ、62%が「上司が業務を一人で抱え込んでいる」と認識している一方、実際に「頻繁に業務を任されている」部下は2割に満たない結果となっています。
上司側を見ると、半数以上が自身も業務を抱え込みがちだと自覚しており、6割超が「部下に仕事を任せることに不安や抵抗がある」と回答しました。業務は溢れているものの、任せることに踏み切れない状況がうかがえます。
一方で、部下の約半数は仕事を任されることを「信頼」「やる気」と前向きに捉え、裁量ある仕事がモチベーションや成長実感につながると感じています。任せることへの不安を、対話とサポートで乗り越えられるかどうかが、いま求められているリーダーシップと言えそうです。
■調査概要
・調査手法:インターネットリサーチ
・都道府県:全国
・実施期間:2025年8月
・調査対象者・サンプル数:全国のビジネスパーソン230名(上司に問う設問は管理職経験のある136名が対象)
■お問い合わせ先
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