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人事考課に使用する目標設定の例と目標の立てさせ方

人事考課

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「人事考課の目標設定をしているけれど、どうすればいいのだろうか」
「人事考課の目標の立てさせ方がわからない。よい例はないのだろうか」
と悩んでいませんか。
結論から申し上げますと、人事考課の目標設定のコツは、個人と目標設定についてある程度情報を共有することが大切です。
この記事を読めば、人事考課に使用する目標設定の例と目標の立てさせ方について理解することができます。
人事考課の目標設定で迷っている方は、ぜひ、最後まで読んでいって下さいね。

人事考課とは何か

人事考課とは、本人の会社人生を左右する評価のことを指します。
学校における内申書のようなもので、本人に知らせたくない昇格・降格などの重要機密も含まれます。
社長・役員・部下のいる課長職以上(直属の上司)と人事担当者のみが閲覧可能な情報があるため、どこまでオープンにするのかが難しい最重要評価でもあります。

オープンになりすぎた人事考課は労働裁判になることもあり得る

オープンになりすぎた人事考課は労働裁判になることもあり得ます。
あまりにも評価基準を一般社員に開放しすぎると、社員や労働組合に疑義が生じたとき、紛争となることがあるためです。
一般社員に見せる部分と見せない部分の設定が大切です。
マナック事件では、上司や経営陣にあまりに批判的意見を言い過ぎたという理由での降格処分が問題点となっていました。
→参考:全基連 マナック事件 判決

裁判所は社員の経営者に対する批判的な言動に対する降格処分は企業内論理において適法とする見解を示した一方で、賞与の金額については労働基準法91条に反すると判決を下しました。
つまり、昇給などに関しては会社側が広く裁量権を認められていますが、過度な減給などは認めていないことを指します。
露骨に評価基準を社員に公開しすぎれば紛争の種になりかねないということです。

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人事考課と人事評価の違い

人事考課と人事評価には大きな違いがあります。
人事考課は社員の給与・賞与・賞罰・出世に直結し、人事と課長級以上(かつ直属の上司以上)以外閲覧は不可とする企業も多いです。
閲覧可能にする場合、権限ごとに閲覧できる情報に制限をかけることが望ましいといえます。
人事評価は給与・賞与・賞罰・出世とは必ずしも直結しない制度であることも多いです。
人事考課よりも扱いが軽く、全員に評価をオープンにして運用する企業もあります。
人事考課と目標管理を連動させるのかは会社ごとに慎重に検討する必要があるということです。

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要注意!上司が気をつけるべき人事考課のつけ方。目標管理は対象をよく見て設定

人事考課をつける上で、上司が気を付けるべきこととして、目標管理は対象をよく見て決めるようにしましょう。
人事考課目標において、絶対評価であっても新入社員には厳しすぎる評価をつけない=早期離職防止にもつながります。
また、会社に入社したばかりの社員に対して、いきなり難しい課題を課すことは新入社員をプレッシャーで潰してしまう可能性もあります。
企業側に人事考課の設定権が広く認められているとはいえ、人事考課の濫用にあたらないかなど、慎重な決定をする必要性があるといえますね。
光洋精工事件では、会社側が勝訴していますが、訴えられると官報に掲載されるなどして、一生インターネットや新聞などで会社の不名誉な裁判記録が残ることにもつながります

会社側がしっかりとした評価を行っていれば評価などについては広い裁量権を持っていますが、裁判などに発展しないよう慎重に評価制度を考えることが大切です。
人事考課とは、各従業員がどれだけ会社に貢献したか評価をすることです。
四半期、半年、あるいは1年ごとに実施される人事考課は、賃金などの待遇や役職を決める際に非常に重要な役割を果たします。
今回は、人事考課に使用する目標管理制度の目標設定の例や目標の立てさせ方についてご紹介します。

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人事考課における目標設定の重要性

なぜ、人事考課では目標設定を行う必要があるのでしょうか?
1つ目の理由は、設定された目標の達成度合いを振り返り、賃金や評価を決める際の材料とするためです。
2つ目の理由は、従業員の能力開発です。従業員は目標を達成しようとするプロセスを通じて自己の能力を高めます。各従業員が目標を定め、目標達成に向けて行動することにより、組織のポテンシャルを最大限に引き出せます。
また、目標設定を行うことにより、毎日漠然と仕事に従事するのではなく、従業員がメリハリを持って仕事に臨めるというメリットもあります。
目標設定は従業員1人で行わず、上司と共に取り組む方が効果的です。
上司は部下にノルマとして目標を設定させるのではなく、会社・チーム内での自らの役割に気付かせ、目標を設定するように指導しましょう。
上司が部下の目標達成への道のりをサポートすることにより、部下の能力開発および目標達成、そしてチームのパフォーマンスを最大化します。
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目標の設定方法と目標例

目標設定で最も重要な点は、「具体性のある目標を立てさせる」ことです。具体性のある目標は評価しやすく、人事考課の公平性を保ちやすいというメリットがあります。
以下が、目標設定を行う上で反映すべき重要な5つのポイントです。

・従業員自身が高いモチベーションを維持し続けられる目標であること
・達成しようとする目標が数値化できる場合は、具体的に数値を設定させること(売上・期間など
・組織に貢献し、上司の目標と結びつく内容であること
・本人が努力することで達成できる「やや高めな」レベルであること(達成できる範囲で)
・目先の目標達成に固執せず、中長期目標と短期目標をバランス良く組み込むこと

例えば、マーケティング部門の従業員が以下の目標を立てたとしましょう。
「1年後に行われるイベントで前年比1.5倍の売上を達成するために、3カ月後までにイベントに出す限定商品を決定、6カ月後までにプロモーションの方法を決定・準備する」。
この目標では具体性に欠けるため、目標の中に目指す数値を入れるなど詳細な内容に設定させるのが理想的です。
「3カ月後までにイベントに出す限定商品を決定するため、週に2回試作を提出して上司からの意見を仰ぐ」というように、達成に向けてどのような行動をするのかまで考えさせ、1歩踏み込んだ内容の目標を立てます。
もちろん、数値化が困難な目標もあるため、その場合は具体的な行動を目標に据えさせる方法もあります。

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個人目標を設定する主な流れ

【1】部門目標の設定

まずは部門としての目標を設定。会社の経営方針や部門内外からの要望などを踏まえ、目標を決めます。

【2】担当業務の見直しとすり合わせ

現状の担当業務を把握した上で、新たな業務について所属従業員たちの業務分担を決めます。
面接などで、部下の現状の業務内容と今後取り組みたい業務についてすり合わせを行いましょう。

【3】部下に業務内容の要望を提示

部下の新たな業務分担を踏まえて、上司からやってほしい業務を提示してください。その上で、部下に個人別の目標を作成させます。

【4】部下の目標の確認

部下と面談を行い、目標の難易度を確認しながら、達成に必要な時間と労力を考慮して目標を設定します。
また、達成に向けた対策案を話し合い、アドバイスしながら目標管理シートなどを作成させましょう。

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目標の立てさせ方

人事考課を人材評価や育成、業績アップにつなげるためには、適切な難易度の目標を部下に立てさせることが重要です。
高すぎる目標や低すぎる目標からは、効果を得ることができません。
また、目標を立てる前に会社の方向性、そして部下自身が期待されている役割について理解させてください
目標を立てた後、社内外環境が大きく変化する可能性があるため、環境の変化に影響されない目標や環境変化を折り込んだ目標設定、場合によっては目標の変更も考慮に入れる必要があります。
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目標設定の4要素

具体性のある目標を設定するためには、以下の4要素が重要です。

【要素1】目標項目
まず「目標項目」で何を達成しようとするのか明らかにします。

【要素2】達成水準
目標項目をどの程度のレベルに到達させるのか決めます。
評価しやすい「達成水準」を設定してください。

【要素3】期限
達成するまでのスケジュールと期限を決めさせます。

【要素4】方法・手段
達成水準を期限内に実現するための方法・手段を設定させます。

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人事考課の目標シートの例文集

「人事考課の目標シートはどのようにして記入すれば良いのだろうか」と悩んでいませんか。
人事考課シートの書き方については、これまでも解説した以下の項目を意識しつつ、記載しましょう。
・目標項目
・達成水準
・期限
・方法・手段
上記を意識した例文を紹介していきます。

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人事考課の目標シートの事務職の例文

事務職の人事考課の目標シートの例文として、以下の職種を紹介します。
・事務
・営業事務など補助的仕事
それぞれについて解説します。

事務

事務仕事において数字の入力ミスをなくすため、金額のダブルチェックを行い、数字のミスを1年間の間に0にします。

営業事務など補助的仕事

見積書作成業務において、営業職の方と必ず事前に金額と納期チェックを行い、見積書作成ミス0を半年間で達成します。

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人事考課の目標シートの管理部門の例文

「管理部門は評価しづらい」と悩んでいませんか。
評価しづらい管理部門でも必ず改善点はあります。
・人事部門
・総務部門
・経理部門
それぞれについて解説します。

人事部門

給与計算業務において1年間の間に3ヵ月引き去りミスが起きている。
そのため、給与計算業務においては引き去り金額を別表で作成し、1年以内に再発0を目指し社員からの信頼回復を目指す。

総務部門

安全衛生管理体制が確立できておらず、社内において危険職場が発生している。
半年以内に安全衛生委員会を設立・職場巡視を行うことで労災0を目指す。

経理部門

経理業務において、金額入力後にダブルチェックを行うことで、1年間ミス0を目指します。

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人事考課の目標シートのIT系職種の例文

「IT等のクリエイティブ系職種はどうすれば良いのだろうか」と悩んでいませんか。
・プログラマー
・システムエンジニア
・ネットワークエンジニア
それぞれについて解説します。

プログラマー

バグ率が現在、10%程度あるため、半年以内にチェックの徹底、コードの確認の徹底を行い、バグ率を5%に下げる。

システムエンジニア

お客様への訪問頻度を増やすことで、半年以内に受注件数を6件以上増やし、利益をあげる。

ネットワークエンジニア

お客様への定期訪問を行い、半年以内にトラブル発生確率を20%以内に抑える。

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人事考課の目標シートの医療系専門職の例文

「医療系専門職については、どう評価すれば良いのだろうか」と悩んでいませんか。
・看護師
・理学療法士・リハビリテーション科
・介護士
それぞれについて解説します。

看護師

現在月に1回程度の患者さんたちとのコミュニケーション頻度を月2回以上にし、患者の満足度を向上させる。

理学療法士・リハビリテーション科

半年以内にセミナーに参加し、専門技能だけではなく、後輩指導を行う方法・知識を得て、後輩の早期戦力化を促せるようにする。

介護士

リーダーシップ研修に参加し、半年以内に後輩指導を行えるようになり、業務効率を10%以上向上させる。

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おわりに

今回は人事考課にとって重要な鍵となる目標設定の例と、目標の立てさせ方についてご紹介しました。
目標設定にはさまざまなポイントがありますが、1番重要なポイントは、努力すれば実現できる範囲のレベルで具体的な目標を設定させることです。
会社・チームの目標を部下に理解させた上で、部下の努力を適切に評価できる目標を立てさせてください。

(2020.7.22追記)

人事考課のQ&A

Q1.人事考課で間接部門など利益の出ない部門の目標はどう評価する?

人事総務経理などいわゆる間接部門では、利益で評価するのではなく仕事上の改善行動などを評価すると良いでしょう。例えば、これまで資料作成に1時間要していた書類をレイアウト改変などで10分に短縮した結果、残業がなくなりコスト削減に寄与したなど、数字で評価される部分も記載してもらうようにしましょう。もともと間接部門の人事考課の目標設定は難しい傾向にあるため、まずは数字で出やすい部分から目標を立ててもらう方が良いです。

Q2.人事考課が良い社員の昇格はどのように対応すべきでしょうか?

人事考課が良くなった社員に関しては、昇進試験を他の同期などの人材よりも早く受けられるといった優遇措置を取ることを検討しましょう。人事考課目標を立て、確実に達成できる人材は優秀な人材であるといえます。ただし、会社として評価制度そのものを変更し、就業規則を変えなければならない可能性があります。経営者とよく相談し、優秀な人材への処遇を考えておきましょう。

Q3.人事考課に使用する目標設定で特に注意するべき点はありますか?

人事考課に使用する目標設定において特に注意しなければならないのは、人事考課に反映される評価は社員の一生を変えてしまう可能性があるということです。評価が少しずつ変化していくということは、会社の人材に対する考え方が変化していっているということですから、社員にとっては激しい変化となります。目標設定の段階から、この目標達成の度合いで将来の昇給や昇格・昇格のスピードが変わってしまうことを先に伝える必要性があります。


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HRコラム編集部

「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。

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