360度評価で管理職を効果的に育成するためには?部下から上司へのコメントをうまく活用するポイントを詳しく紹介!
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360度評価を管理職に導入したいと考えているが、どのように導入するべきかわからずお困りではないでしょうか。
360度評価は管理職に対して導入するメリットが大きく、部下と上司の関係改善や、職場環境の改善にも大きな効果を発揮します。しかし、導入の仕方を間違えると、マイナスの影響が出てしまうこともあるため、適切な導入方法を知っておくことが大切です。
本記事では360度評価を導入して管理職を育成する方法や、上司と部下の信頼性の構築について解説します。
目次
管理職育成の360度評価はなぜ重要?
360度評価は公正な評価制度の導入や、人材育成を目的として導入されますが、管理職に対しては別の意味でも重要性が高いといえます。
ここでは、管理職に対して360度評価を導入する重要性について、解説します。
管理職が成果に与える影響が大きい
管理職は会社の売上などの成果に与える影響が大きいため、360度評価を行うえで、注目するべき点の1つです。
管理職は会社のビジョンや戦略を部下に共有し、結節点としての役割を果たします。結節点の役割を果たすには、自分が経営層や部下からどのように見られているか、客観的に把握することが重要です。
つらいと感じたり、落ち込んだりすることもある
管理職はつらいと感じたり、落ち込んだりすることも多い役職です。近年では新型コロナウイルスの感染拡大により、リモートワークを導入する企業が増えるなか、部下とのコミュニケーションに課題を感じる上司も増えました。
360度評価は、そのような上司に対して、気づきを与えるきっかけや動機付けの手法としても効果的です。
部下との関係性が機能不全に陥るリスクの回避
360度評価を導入することで、部下との関係性を維持し、円滑な業務遂行を可能です。管理職は上司として、部下とのやりとりをします。
しかし、上司は自分のことを客観的に評価できておらず、自分の行動に問題があった場合に、客観的に判断できないことも珍しくありません。
そのような場合に360度評価を導入することで、自分を客観的に見直しやすい環境を整えられます。その結果、上司が自身の能力や立ち振る舞いを見直すことで、職場全体の改善に影響を与えうることもあるでしょう。
管理職育成に360度評価を導入するメリット
管理職の育成において、360度評価を導入するメリットとしては以下のものがあります。
・管理職に客観的な振り返りを促せる
・評価に対する納得感が高い
・改善に向けての行動が促しやすい
・上司と部下の信頼関係の構築
どのようなメリットがあるのか、次で解説します。
管理職に客観的な振り返りを促せる
360度評価を導入することで、管理職に客観的な振り返りを促せます。客観的な振り返りは上司でも部下でも重要な役割を果たしますが、管理職に対して、客観的な振り返りの意識づけを行う重要性は高いといえるでしょう。
部下からも評価されることで、従来の評価では気づきえなかった強みや弱みに気づくきっかけになります。
関連記事:360度評価で納得感を高めたい!部下や上司のコメント例文や注意点を解説
評価に対する納得感が高い
360度評価は、評価に対する納得感が高いことが特徴です。360度評価では複数名から評価されるため、 1人の見方に偏るのでなく、多角的な視点での自己理解を促せます。
定期的に実施することで、評価の信頼性や行動の変化を客観的に判断しやすく、より高い効果を発揮するでしょう。
関連記事:360度評価で納得感を高めたい!部下や上司のコメント例文や注意点を解説
改善に向けての行動が促しやすい
360度評価では、改善に向けての行動を促しやすい点がメリットです。
特に管理職側で自己評価と他者評価にギャップが生じている場合、その原因も明確になりやすく、改善に向けてどの行動を改善するべきか方針をスムーズに立てられます。
上司と部下の信頼関係の構築
上司と部下の関係性構築に360度評価は役立ちます。特に社内コミュニケーションが密に行われていない場合、大きな効果を発揮します。
上司と部下との間は特にコミュニケーションの課題が生じやすく、双方声をかけづらいことで、十分な関係性が築けないことも珍しくありません。
高い回答回収率、自動グラフ化機能による課題解決への即効性が期待できます。
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360度評価で管理職を育成する方法
360度評価で管理職を育成するためには、適切なポイントを押さえることで、より効果的な評価体制を構築できます。
しかし、360度評価を実施する際、何を意識するべきかわからない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、360度評価を管理職に対して実施する際に、押さえるべきポイントや育成方法について解説します。
評価ポイントを整理する
管理職に対しては、部下に対するものと評価ポイントが異なるため、管理職に対してどのような評価をするか、ポイントを整理することが重要です。例えば、管理職に対しては、以下のような評価ポイントが考えられます。
・リーダーシップ
・メンバー育成
・マネジメント
部下の場合と比べると、業務上のスキルや業務遂行能力ではなく、育成に関するものをはじめ、抽象度が高い項目が中心です。
ただし、抽象的なままでは、評価者によって評価基準がバラバラになってしまうため、ある程度の具体化が必要となります。
例えば、「フィードバックによって成長を促せているか」「上司の考えていることや指示はわかりやすく伝わるか」などのように、できるだけ簡単に判断できるような項目にすることが重要です。
評価に対するフィードバックが重要
360度評価では、評価に対するフィードバックが重要です。フィードバックが具体的に記載されていることで、課題が明確になり、管理職も具体的な改善案の実施が可能になります。
また、フィードバックに対するフォロー体制を整えることも重要です。360度評価ではよいことばかりではなく、改善点などのフィードバックが含まれますが、その評価に対して、評価された上司が傷ついたり、落ち込んだりすることもあります。
このような状態を放置することで、上司と部下の関係性が悪化するなど、マイナスの影響をもたらしかねません。
適切にフォローを行い、適宜課題を客観的に整理することで、360度評価で期待できる効果を最大限発揮できます。
それと同時に、運用前には360度評価制度を導入する背景や目的について従業員に適切に伝え、わからないことや不満については相談できる窓口を用意しておきましょう。
関連記事:フィードバックとは?正しいフィードバックでモチベーションアップ!
評価の内容を人事考課や給料には反映させない
360度評価を人事考課や給料制度に反映させるのは好ましくありません。人事考課や給料制度に360度評価を活用すると、評価の内容が給料を意識したものになり、評価が歪む恐れがあるためです。
「よい評価を意図的に残させるためにパワハラが起きる」
「複数人が集まってよい評価をし合う」
などの問題が生じる可能性があり、管理職育成にも影響を与えます。
フリーコメントの管理体制を整える
360度評価では「点数評価式」の他に、評価者が自由に記載できるフリーコメント欄を設けられます。
このフリーコメントは、より課題を客観的に整理するためには欠かせないものです。
しかし、フリーコメントにより、管理職などの上司が部下を特定できてしまうとパワハラが発生する原因となります。
フリーコメント欄を設ける際には、個人の特定が可能にならないよう、コメント欄の内容に配慮し、誰が評価したのか匿名性を確保しておくことが重要です。
ただし、フリーコメントの記入は従業員の負担が大きく、あまりに多いとかえって悪影響をもたらしかねません。
そのため、フリーコメント欄は多くても3つ程度に抑え、本当に重要な項目に対してのみフリーコメント欄を設けましょう。
関連記事:360度評価のコメントはバレるのか?筒抜けになる可能性や従業員が安心できる評価体制つくりのポイントを解説
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まとめ
360度評価は管理職の育成に対して特に効果が高く、適切に導入することで上司だけではなく、職場環境に対してもよい影響をもたらします。
ただし、闇雲に導入すると弊害があり、マイナスの影響をもたらしかねないため、適切な体制を整え定期的に実施することが重要です。
360度評価を管理職に対して導入する際の参考にしてください。
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